「練習の途中で急に力が入らなくなる。」
「後半になると頭がぼんやりして、判断が遅くなる。」
「手が震えたり、冷や汗が出たりする。」
こんな経験がある選手は、一度食事や補食のタイミングを見直してみてください。
アスリートは、練習や試合で多くのエネルギーを消費します。
そのため、
- 朝食を抜いている
- 昼食から練習まで何も食べていない
- 練習量に対して食事量が少ない
- 長時間の練習中に糖質を補給していない
といった状態では、血糖値が下がり、身体も頭も動きにくくなることがあります。
糖質は太るものではなく、アスリートが動くための大切な燃料です。
特に練習後半にパフォーマンスが落ちる選手は、トレーニング内容だけでなく、練習までに何をどれくらい食べているかを確認してみましょう。
アスリートにも低血糖は起こる
低血糖では、
- 手の震え
- 冷や汗
- 強い空腹感
- 動悸
- めまい
- 頭がぼんやりする
- 判断力や集中力が落ちる
- 力が入りにくくなる
といった症状が出ます。
血糖値70mg/dL未満は、低血糖として注意が必要な水準です。
健康な人でも、運動量と食事が合っていなければ運動中に血糖値が下がることがあります。
特に、長時間の運動、食事不足、空腹状態での練習などは起こりやすい条件です。
アスリートにとって問題なのは、数字が低くなることだけではありません。
脳と筋肉に必要なエネルギーを十分に供給できず、競技パフォーマンスが落ちることです。
血糖値が下がると、身体だけでなく判断力も落ちる
競技では筋力や体力だけでなく、頭も使います。
野球なら、
- ボールを見極める
- 次のプレーを判断する
- 守備位置やランナーを見る
ゴルフなら、
- 状況を判断する
- 集中を維持する
- 感情をコントロールする
といった能力が必要です。
エネルギーが不足すると、
身体が重い
↓
集中できない
↓
判断が遅れる
↓
フォームや技術が乱れる
という流れが起こります。
練習後半になると毎回ミスが増える選手は、
「集中力がない。」
「気持ちが弱い。」
と考える前に、エネルギー補給が足りているかを確認することも大切です。
一番注意したいのは、練習前のエネルギー不足
学生アスリートで特に起こりやすいのが、
昼食を食べて、そのまま夕方の部活動まで何も食べない
というパターンです。
例えば12時に昼食を食べて、16時や17時から練習を始める。
これでは、練習後半にエネルギーが足りなくなっても不思議ではありません。
部活前に何も食べず、気合いで乗り切る必要はありません。
むしろ、練習で質の高い動きをするために補食を入れることもトレーニングの一部です。
糖質を減らすのではなく、必要なタイミングで入れる
低血糖や血糖値の乱高下という言葉を聞くと、
「糖質を減らした方がいいのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、アスリートにとって糖質不足は大きなマイナスです。
炭水化物は、特に高強度運動を行うときの重要なエネルギー源です。
十分なエネルギーを摂れていない状態が続くと、健康だけでなく、持久力、筋力、集中力、判断力など競技パフォーマンスにも悪影響が出ます。
これは男性・女性どちらのアスリートにも起こります。
糖質を抜くのではなく、練習量に合わせて摂取する。
これが基本です。
練習前は何を食べればいい?
練習まで1〜2時間程度あるなら、
- おにぎり
- バナナ
- パン
- 焼き芋
- カステラ
- 果物
など、糖質を中心とした消化しやすいものがおすすめです。
一度にたくさん食べる必要はありません。
重要なのは、昼食から練習まで何時間も空腹のままにしないこと。
お腹が弱い選手は、量を少なくしたり、練習までの時間を長めに取ったりして調整します。
甘いものを食べればいいではない
糖質が必要だからといって、
- お菓子
- ジュース
- エナジードリンク
- 菓子パン
だけで毎回補給するのがおすすめという意味ではありません。
練習直前や運動中など、素早く糖質を入れたい場面では、吸収しやすい糖質が役立ちます。
一方で普段の補食では、
- おにぎり+ゆで卵
- バナナ+ヨーグルト
- 焼き芋+プロテイン
- おにぎり+ツナ
- 果物+チーズ
などにすると、糖質だけでなく、身体の回復に必要なタンパク質やその他の栄養素も一緒に摂れます。
練習の燃料として糖質を入れ、回復の材料も一緒に補う。
補食は、お菓子ではなく小さな食事と考えると分かりやすいです。
長時間の練習では途中で補給する
2〜3時間の練習をしているのに、最初から最後まで水だけ。
これでは、競技や強度によっては後半のパフォーマンスを維持できないことがあります。
長時間の運動では、運動中の糖質補給がパフォーマンス維持に役立ちます。
1〜2.5時間程度の運動では、1時間あたり30〜60g程度の糖質が一般的な目安です。
例えば、
- スポーツドリンク
- バナナ
- エネルギーゼリー
- 糖質補給食品
などを摂取します。
もちろん、すべての部活動で60g必要という意味ではありません。
練習時間や強度、競技、気温、食事状況に合わせて調整します。
ただ、長時間練習=水だけで頑張るという考え方は見直した方がいいでしょう。
練習直前に糖質を摂ると低血糖になる?
ここもよく誤解されるところです。
運動開始30〜60分前に糖質を摂ると、その後インスリンが増え、運動開始直後に血糖値が一時的に下がる選手がいます。
いわゆる反応性・リバウンド低血糖です。
ただし、これはすべての選手に起こるわけではありません。
そして、起こったからといって必ずパフォーマンスが落ちるわけでもありません。
そのため、運動前は糖質を食べてはいけないという考え方は必要ありません。
練習前に食べると調子が悪くなる選手は、
- 摂取する量を減らす
- 食べる時間を早める
- 食品を変える
- 練習直前なら少量にする
など、自分に合う方法を探します。
試合当日に初めて試すのではなく、普段の練習で確認しておくことが大切です。
練習後は糖質+タンパク質
練習が終わったら、プロテインだけ。
これも少しもったいないです。
運動後はタンパク質だけでなく、使ったエネルギーを補う糖質も必要です。
例えば、
- プロテイン+おにぎり
- プロテイン+バナナ
- プロテイン+デキストリン
- ヨーグルト+果物
など。
夕食がすぐ食べられるなら、無理に補食を入れる必要はありません。
しかし、練習終了から夕食まで時間が空くなら、先に少し補給しておいた方が回復につなげやすくなります。
そもそもの食事量が足りない選手も多い
補食だけ整えても、一日の総摂取量が足りなければ意味がありません。
特に学生アスリートは、
- 成長するためのエネルギー
- 学校生活で使うエネルギー
- 部活動で使うエネルギー
をすべて食事から確保する必要があります。
練習量に対して食事量が少ない状態が続けば、低エネルギー利用可能性(LEA)につながり、健康や競技パフォーマンスへ幅広い悪影響を及ぼします。
IOCは、この状態が続くことで起こる問題をRelative Energy Deficiency in Sport(REDs)として整理しています。
「体重を増やしたくない。」
「身体を絞りたい。」
といって自己流で食事を減らすことは、特に成長期の選手ではおすすめできません。
アスリートは、食べることもトレーニングです。
練習中に症状が出たら無理をしない
練習中に、
- 手が震える
- 冷や汗が出る
- 強いめまい
- 頭が混乱する
- 急に力が入らなくなる
といった症状が出た場合は、無理に練習を続けないでください。
一度休み、水分やエネルギー補給を行います。
症状が強い、意識がおかしい、何度も同じことが起こる場合は、食事を工夫するだけで済ませず、医療機関で確認してください。
Athlete Note
今回覚えてほしいこと
- アスリートにも運動中の低血糖は起こる
- 特に長時間運動・空腹・食事不足では注意する
- 糖質はアスリートが動くための重要な燃料
- 昼食から部活まで時間が空くなら補食を入れる
- 長時間運動では運動中にも糖質を補給する
- 練習後はタンパク質だけでなく糖質も補う
- 一日の食事量そのものが足りているかも確認する
- 繰り返す低血糖症状は医療機関で原因を確認する
まとめ
アスリートにとって、エネルギー不足はパフォーマンスを大きく下げる要因です。
特に、
昼食
↓
何も食べずに部活
↓
2〜3時間練習
↓
帰宅して夕食
という生活をしている学生は、一度補食を見直してみてください。
練習前に必要なエネルギーを入れる。
長時間なら途中でも補給する。
練習後には、使った糖質と身体を修復するためのタンパク質を補う。
難しいことをする必要はありません。
大切なのは、
練習するために食べる。
回復するために食べる。
次の日も動くために食べる。
ということです。
食事は身体を大きくするためだけではありません。
自分が持っている力を、練習や試合で最後まで発揮するためのトレーニングの一部です。
Acegymから
Acegymでは、筋力トレーニングやピラティスだけでなく、選手の食事・補食・睡眠まで含めて身体づくりを考えます。
「練習後半になると急に動けなくなる。」
「部活前に何を食べればいいか分からない。」
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そんな選手や保護者の方は、福岡県久留米市のAcegymへご相談ください。
トレーニングだけを見るのではなく、その選手が毎日の練習で力を発揮できる状態を一緒につくっていきます。
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