「練習しているのに、最近身体が重い。」
「試合になると集中力が続かない。」
「寝ているつもりなのに、疲れが抜けない。」
そんなとき、トレーニングや食事だけでなく、睡眠も一度見直してみてください。
アスリートというと、
- 練習
- 筋力トレーニング
- 食事
- ストレッチ
などに目が向きやすいと思います。
しかし、どれだけ良い練習をしても、その後に十分な回復ができなければ、翌日のコンディションは整いません。
睡眠は休んでいるだけの時間ではなく、練習で使った身体と脳を、次の日に向けて整える時間です。
睡眠は能力を上げる魔法ではない
よく眠ったからといって、急に足が速くなったり、球速が大きく伸びたりするわけではありません。
しかし、睡眠が不足すると、
- 反応が遅くなる
- 判断ミスが増える
- 集中力が続かない
- 疲労を強く感じる
- 練習の質が下がる
- 気持ちが不安定になる
といった変化が起こりやすくなります。
つまり睡眠は、能力を突然引き上げるものというより、本来持っている力を下げないために必要なものです。
アスリートでは睡眠時間の短さや睡眠の質の問題が少なくなく、睡眠不足は競技力や回復に影響する可能性があると報告されています。
寝不足で起こりやすい変化
1.反応や判断が遅くなる
野球でボールを見極める。
サッカーで周囲の状況を判断する。
ゴルフで集中して一打を打つ。
競技では、身体能力だけでなく、見る・考える・判断する能力も必要です。
寝不足が続けば、身体は動いていても、
「いつもなら反応できるのに遅れた。」
「試合後半になると判断が雑になった。」
ということが起こりやすくなります。
特に、技術や判断力、細かい動作が求められる競技ほど、睡眠不足の影響を受ける可能性があります。
2.同じ練習でもきつく感じやすい
寝不足の日に練習すると、いつもと同じメニューなのに身体が重く感じることがあります。
体力が一晩で急激に落ちたというより、疲労感が強くなり、集中して動き続けにくくなっている可能性があります。
その状態で無理を続けると、
- 練習の質が下がる
- フォームが崩れる
- 回復が追いつかない
- 次の日にも疲労が残る
という流れになりかねません。
頑張りが足りないのではなく、回復する時間が足りていない場合もあります。
3.身体の修復が追いつきにくくなる
練習や筋力トレーニングでは、筋肉や身体の組織に負担がかかります。
その後に食事と休養を取ることで、身体は少しずつ回復していきます。
睡眠が不足している状態では、その回復過程が十分に進まず、
- 筋肉痛が長引く
- 疲れが抜けにくい
- 筋力やパワーが伸びにくい
- 体調を崩しやすい
と感じることがあります。
睡眠は、練習とは別のものではありません。
練習と回復を合わせて、ひとつのトレーニングと考えることが大切です。
十分な睡眠は、運動後の回復や免疫機能、認知機能を支えます。
4.気持ちのコントロールが難しくなる
寝不足の日に、
- いつもよりイライラする
- 小さなミスを引きずる
- やる気が出ない
- 不安が強くなる
という経験はないでしょうか。
競技では、技術や体力だけでなく、感情を切り替える力も必要です。
普段なら気にしないミスでも、疲れていると気持ちを切り替えにくくなることがあります。
メンタルの問題に見えても、実は睡眠不足が影響している場合もあります。
まずは質より睡眠時間を確保する
良い枕、マットレス、睡眠サプリ。
睡眠を改善する商品はたくさんあります。
もちろん、必要な人には役立つこともあります。
ただし、5時間しか寝ていない状態で、道具だけを変えても限界があります。
最初に確認したいのは、そもそも寝る時間を確保できているかです。
一般的に、成人は7時間以上、13〜17歳は8〜10時間程度の睡眠が推奨されています。
ただし、必要な時間には個人差があり、練習量が多いアスリートでは、より長い睡眠が必要になることもあります。
学生の場合は、
- 部活動が終わる時間
- 帰宅後の食事
- 入浴
- 宿題
- スマートフォン
を全部終えた結果、寝る時間が遅くなりがちです。
もっと早く寝なさいと注意するだけではなく、家族で夜の過ごし方を整理することも必要です。
| 年代 | 睡眠時間の目安 |
|---|---|
| 成人 | 7時間以上 |
| 13〜17歳 | 8〜10時間 |
| 練習量の多い選手 | 上記より長く必要な場合もある |
睡眠を整えるために見直したい5つの習慣
1.起きる時間を大きく変えない
寝る時間だけでなく、起きる時間をある程度揃えることが、生活リズムを整える助けになります。
休日に昼まで寝ると、夜に眠れなくなり、月曜日がさらにきつくなることがあります。
疲れている日は多少長く寝ても構いませんが、平日と休日で大きくずらしすぎないようにしましょう。
2.寝る直前までスマートフォンを見続けない
問題はブルーライトだけではありません。
動画、SNS、ゲームなどによって頭が興奮し、寝る時間そのものが遅くなることも大きな問題です。
いきなり1時間禁止が難しければ、まずは、布団に入ったら見ないというルールからでもオッケー!
100点を目指すより、今より10分早く画面を閉じる方が続けやすいと思います。
3.夕方以降のカフェインに注意する
コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインは、眠気を感じにくくします。
トレーニングや試合で役立つ場合もありますが、夕方以降に摂取すると、寝つきや睡眠に影響する可能性があります。
特に学生アスリートは、眠気覚ましのためにエナジードリンクを習慣化しないことが大切です。
カフェインの影響には個人差がありますが、就寝の9時間前から控えることを一つの目安にしてください。
4.お酒を睡眠薬代わりにしない
成人アスリートやスポーツを楽しむ方の中には、
「お酒を飲んだ方が眠れる。」
と感じる人もいます。
確かに寝つきは良く感じるかもしれません。
しかし、夜中に目が覚めたり、睡眠が浅くなったりして、翌朝に疲れが残ることがあります。
眠るために飲酒量を増やすのではなく、飲む量や時間を見直しましょう。
5.身体と頭を休む時間をつくる
練習が終わっても、身体や頭が興奮したままでは、すぐに眠れないことがあります。
寝る前に、
- ぬるめのお風呂に入る
- 部屋の照明を少し暗くする
- ゆっくり呼吸する
- 軽く身体を動かす
- 明日の準備を早めに終わらせる
など、自分が落ち着ける習慣を一つ作ってみてください。
ストレッチをたくさん行う必要はありません。
ベッドの上で、ゆっくり呼吸する(特にしっかり吐く)だけでも効果を感じることができると思います。
昼寝はしてもいい?
夜の睡眠が不足した日や、午後に練習がある日は、短い昼寝が役立つことがあります。
目安は20〜30分程度です。
長く寝すぎると、起きたあとに頭がぼんやりしたり、夜に眠りにくくなったりすることがあります。
昼寝は夜の睡眠の代わりではなく、足りなかった回復を少し補うものと考えましょう。
短時間の昼寝は、覚醒度、気分、判断や反応を支える可能性があります。
試合前日に眠れなかったら?
大事な試合の前日に、
「早く寝なければ。」
と思うほど眠れなくなることがあります。
そんなとき、一晩眠れなかっただけで、すべてが台無しになると考える必要はありません。
いつもより眠れなくても、
- 横になって身体を休める
- 時計を何度も確認しない
- 焦ってスマートフォンを見続けない
- 普段と違う睡眠薬やサプリを急に使わない
ことを意識しましょう。
試合前日だけ完璧にしようとするより、普段から睡眠を確保しておくことの方が大切です。
保護者が確認したいサイン
学生アスリートに次の状態が続いていないか確認してください。
- 朝なかなか起きられない
- 授業中や移動中に頻繁に寝る
- 練習後の疲れが何日も抜けない
- 集中力が落ちている
- イライラが増えた
- 寝ているのに日中の眠気が強い
- 大きないびきや呼吸が止まる様子がある
強いいびき、睡眠中の呼吸停止、十分な時間寝ても強い眠気が続く場合は、生活習慣だけの問題とは限りません。医療機関へ相談してください。
Athlete Note
今回のポイント
- 睡眠は、練習で高めた能力を翌日に発揮するための回復時間
- 寝不足は反応、判断、集中力、疲労感に影響する
- 質を考える前に、まず睡眠時間を確保する
- 成人は7時間以上、学生年代は8〜10時間が一つの目安
- スマートフォン、カフェイン、飲酒、夜の過ごし方を見直す
- 昼寝は20〜30分程度を目安にする
- 一晩だけでなく、普段の睡眠習慣を整えることが重要
まとめ
トレーニングを頑張ることは大切です。
食事を整えることも大切です。
しかし、身体が回復する時間を確保できていなければ、その努力を十分に活かせません。
睡眠は、能力を急激に伸ばす裏技ではありません。
練習の質を保ち、本来持っている力を下げずに発揮するための土台です。
まずは今日、いつもより15分早くスマートフォンを置くところから始めてみてください。
完璧な睡眠を目指すのではなく、毎日少しずつ整えていきましょう。
Acegymから
Acegymでは、トレーニングだけでなく、食事・睡眠・日々のコンディショニングも含めて身体づくりを考えています。
練習を増やせば解決するとは限りません。
疲労が強い日には、休むことや早く眠ることが、必要なトレーニングになる場合もあります。
「練習しているのに疲れが抜けない。」
「試合になると集中力が続かない。」
「子どもの睡眠時間や生活リズムが気になる。」
そんな選手や保護者の方は、福岡県久留米市のAcegymへご相談ください。
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